あたまノート

百人一首 72番 音に聞く

祐子内親王家紀伊の歌です。決まり字は「おと」、出典は金葉集の恋下です。

音に聞く 高師の濱の あだ浪は
かけじや袖の ぬれもこそすれ

読み:おとにきく たかしのはまの あだなみわ かけじやそでの ぬれもこそすれ

現代語訳 うわさに高い高師の浜のむだに打ち寄せる波のような、浮気なあなたのことばは心にかけますまい。袖を涙でぬらすことになるといけませんから。

作者
祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんわうけのきい)
決まり字
「おと」(2字決まり)
出典
金葉集 恋下 501番
部立
恋

読み方

昔のかなづかい:おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ

72番を、かるたで読み上げるときの今の発音で書くと「おとにきく たかしのはまの あだなみわ」「かけじやそでの ぬれもこそすれ」になります。72番は、金葉集の「恋下」の部にのっている恋の歌で、金葉集の中では501番の歌です。

「読み上げ」は、この端末に入っている日本語の声で読みます。声によっては不自然に聞こえることがあります。読み上げのために何かを送ることはありません。

ことばの説明

高師の浜(たかしのはま)歌枕
大阪府堺市から高石市の海岸。(デジタル大辞泉「高師の浜」)
徒波(あだなみ)語
むやみに立ちさわぐ波。移り気な人のたとえ。(デジタル大辞泉「徒波」)

この歌の場面

歌合で、男性からの恋の歌に対して女性の立場で返した歌です。うわさに高い高師の浜の波のように浮気なあなたのことばは心にかけません、袖をぬらすことになるから、と相手のことばをたくみにはね返しています。

作者の祐子内親王家紀伊

後朱雀天皇の皇女・祐子内親王に仕えた女房です。「堀河百首」の作者の一人で、家集「一宮紀伊集」があります。(精選版 日本国語大辞典「祐子内親王家紀伊」)

「お」で始まる歌

72番のほかに「お」で始まる歌は6首あります。72番の決まり字は「おと」なので、2文字目の「と」まで聞くと、この歌だとわかります。

72番は二字決まりの歌なので、百人一首クイズの二字決まりで練習できます。

歌と読みの出典:ウィキソース「小倉百人一首」(歌・歴史的仮名遣いの読み・作者・出典)、照合:ウィキペディア「百人一首」の歌一覧(歌の読みと決まり字を1首ずつ照合)(確認日 2026-10-30)。現代語訳と説明はこのサイトが書いたものです。